【徹底解説】インドネシア語検定D級の傾向と対策!

インドネシア語検定などレベル別に分けられている語学検定では、レベルごとに出題される単語や文法がコントロールされています。
ですので、試験に出題されるポイントをしっかりと抑えて勉強することで、効率よくまた確実に検定試験に向けての勉強を行うことができます。

それでは、今回はインドネシア語検定D級の傾向と対策について紹介します。

D級のレベル

案内板、チケットなどを読み、買い物、道案内、伝言などの簡単な日常会話ができる。 日常の身近なインドネシア語を理解し、使用できる。

読む:案内板、チケットなど簡単な文章を読み、理解することができる。
書く:簡単な手紙、メール、日記などを書くことができる。
聞く:簡単な質問、依頼、誘いの内容を理解することができる。
話す:簡単な買い物、道案内、伝言などができる。

■試験形式
1次試験 筆記試験  60分、 リスニング 15分  
2次試験 なし

インドネシア語検定D級はE級と同樣に日常生活ででてきそうな単語や内容を中心に問題文が作られています。E級と異なるのは、内容が日常会話中心のE級よりもレベルが上って、街中で目にする案内板であったり、日付や時間・数字がしっかりと理解できるかどうかというポイントで出題されています。
インドネシア語検定D級を合格できれば、インドネシアでの日常生活に困ることはないでしょう。

インドネシア語学習を始められた方は、まずはD級を目指して勉強されると良いと思います。

問題形式

1次試験 筆記試験  40分、 リスニング 10分   

■筆記試験(四者択一 )
1. 読解 10問
2. 語彙 10問
3. 文法 10問
4. 作文  5問
■リスニング (四者択一 )
5. リスニング 10問

⇒合計45問

※リスニングは、すべて録音音声にて行われます。
第1問~第10問(E級のみ第1問~第5問)のインドネシア語を1度読み、その後、もう1度、第1問から同じ文を繰り返し読みます。
英語試験で有名なTOEIC試験では1問を連続で2回読んで、そして次の問題に移りますが、インドネシア語検定では上述のようにすべての問題を1度読んで、その後また第1問から読まれるので、TOEICとは勝手が異なります。
(個人的にTOEICの形式の方が簡単だと思います。)

2次試験はありません。

インドネシア語検定D級の合格率

2020年1月の第56回目のD級受験者数は596人、そのうちの合格者数は275人でした。合格率は46%です。
ちなみに、第1回目〜第56回目までのD級累計受験者数は12,532人。合格者数は6,767人です。
累計での合格率は53%なので、これまで受験者された方のうち半分は合格しています。

ポイントを抑えてしっかりと勉強すれば、決して合格は難しくないです。

D級合格への勉強方法

D級ですので、すでにインドネシア語学習を始められている方が多いのではないかと思います。
しかしD級もE級と同じく、初級レベルに区別されますので、基本的にはE級と使用する教材や勉強方法は同じになります。

入門書


D級に向けてもこの『やさしい初歩のインドネシア語新装改訂版』がおすすめです。

すでに入門書を使って学習された方は、自分がわからない部分や後述の絶対に抑えておきたいポイントを中心に、この本で文法を勉強してください。

これからインドネシア語を始めらるという方は、インドネシア語検定E級の傾向と対策!でも言ったように、入門書から初めましょう。特に最初は発音の仕方に注意しながら、読み進めてください。

各章を勉強するときに、CDを聞きながら文章を読むだけでなく、CDを聞きながらそれに合わせて文章を話しながら行うことで、覚えやすいし、話すのも上達します。

さらっとでもいいので入門書を2周してください。

※インドネシア語検定D級は面接試験がありませんので、読み・書きだけの試験となりますが、この先インドネシア語をしゃべれるようになりたいという方は、しっかりと口を使って、CDに合わせながらでもいいので話す練習をしていってください。

話す練習をしないと話せるようになりません。

単語帳



語学は単語です。インドネシア語ももれなく単語が大切になります。
『森山式インドネシア語単語頻度順3535』では、よく使う順(初級、中級、上級)に単語が並んでいるので便利です。
D級はE級と同じく、この本の初級を覚えれば十分です。
ただし、E級よりも当然必要な単語数が増えますので、初級の単語は全部覚えるという気持ちでしっかりと勉強してください。

過去問題

試験に合格するために最も有効な方法は過去問題を解くことです。
過去問題を解くことで傾向がわかりますし、試験問題を解くための総合力をつけることができます。
入門書と単語帳はテーマごとに分かれて書かれているので、総合力をつけることができません。
過去問題を解いて傾向を把握するとともに、いろんな文法や単語が混ざったインドネシア語を理解できるようにしましょう。

目安は4回〜6回分の過去問題を解くのがおすすめです。

過去問題での勉強の仕方

1.初めてやる問題はしっかりと時間を測って、実際の試験と同じ条件で解いてください。
2.わからない単語や文法は、採点後に本や単語帳で必ず調べて勉強してください。
3.一度解いた問題でも何度も繰り返し解きましょう。(最低3回)
→同じ問題を解きながら、単語や文法を覚えることができます。自分がよく間違える部分に気づくことができます。

過去問題はインターネット販売もしくは、日本インドネシア語検定協会と一部書店で販売されています。

詳しくはインドネシア語技能検定試験 願書・過去問題集取扱店へ

絶対に抑えておきたいポイント

インドネシア語検定D級に頻出する単語や文法について紹介します。勉強する際には、確実に抑えておいてください。
なお、インドネシア語検定ではそのレベル以下の内容を含めて出題されますので、D級ならば、E級のポイントも勉強しておいてください。

接尾辞 -an

接尾辞-anの用法はいろいろありますが、
D級では動詞+an⇒名詞になるということを覚えておきましょう。
例)
makan(食べる)→makanan(食べ物)
masak(料理をする)→masakan(料理)
pandang(見る)→pandangan(眺め)

共接辞 ke-an

共接辞 ke-anも用法が様々あります。本格的に出題されるのはC級からになりますが、D級を受ける上でもしっかりと抑えておくと良いでしょう。
例)
sehat(健康な)⇒kesehatan(健康)
bersih(清潔な)⇒kebersihan(清潔さ)
tinggi(高い)⇒ketinggian(高さ)
tinggal(住む・残る)⇒ketinggalan(置き去りにされる)
betul(正しい)⇒kebetulan(偶然)

ada

adaの意味は『いる、ある』です。
例)
Di rumah saya ada kucing.
私の家には猫がいます。

Ada pohon bunga sakura di taman itu.
その公園には桜の木があります。

Ada beberapa orang di ruang kelas itu.
その教室には何人かいます。

yang(関係代名詞)

yangは名詞の後に述べることで、その名詞を修飾します。

例)
makanan yang tinggi lemak
高脂肪の食べ物

orang yang beragama Islam
イスラム教を信仰する人

Di Jepang banyak orang yang pakai masker.
日本にはマスクを使用する人がたくさんいます。

Saya mau bertemu dengan teman yang datang dari Indonesia kemarin.
私は昨日インドネシアから来た友人と会います。

sudah,belum,akan

sudah(telah):もう~した
belum:まだ~していない
akan: 〜するつもり
※akanは他にも用法がありますが、D級では『〜するつもり』を覚えておくだけで十分です。

walaupun, maupun, meskipun

walaupun, maupun, meskipunは3つとも同じ意味で、『たとえ〜であっても/ 〜だけれども』になります。

これら3つは、入れ替えても同じ意味で文章が成立します。
Walau hujan lebat, dia tetap datang ke rumah pacarnya.
たとえ雨がすごい降っても、彼はいつも恋人の家に行きます。

Meskipun saya tidak lapar, saya mau makan malam bersama keluarga.
私はお腹が空いてないけれど、家族と一緒に夜ご飯を食べます。

ちなみにwalau, meskiも同じ意味です。

繰り返し語(畳語/重複語)

インドネシア語には、単語を2回繰り返して使用する用法があります。
基本の用法を紹介します。

1.名詞を2回繰り返すと複数形
orang-orang : 人々
anak-anak:子どもたち

2.形容詞を2回繰り返すと、どれもこれも(平均して)〜
『どれもこれも(平均して)〜』という意味になります。
cantik-cantik:みんなきれい
mahal-mahal:どれもこれも高い

3.動詞を2回繰り返すと、繰り返し/関係する意味に
動詞を2回繰り返すと、動作の繰り返しを意味したり、元の意味に関係する意味になったりします。
Lari(走る)⇒lari-lari(ジョギング)
Pukul(たたく)⇒繰り返したたく

タイトルとURLをコピーしました