インドネシア語検定E級の傾向と対策について紹介します。
E級のレベル
看板や平易な手紙などを読み、挨拶、自己紹介、意思表示などの初歩的な日常会話ができる。 初歩的なインドネシア語を理解し、使用できる。
読む:辞書が使え、看板、手紙などの初歩的な文章を理解することができる。
書く:簡単で短い文を使った手紙、メール、日記などを書くことができる。
聞く:簡単で短い質問、依頼、誘いの内容を理解することができる。
話す:簡単な挨拶、自己紹介、意思表示ができる。
■試験形式
1次試験 筆記試験 40分、 リスニング 10分
2次試験 なし
インドネシア語検定E級は一言でいうと日常生活でよく使いそうな内容と単語で、このレベルのインドネシア語を身につければ、日常生活において多少やり取りができると思います。
インドネシアで生活するなら最低このくらいのインドネシア語を身につければ、普段の生活には困らないはず。
実際にインドネシアにある日系企業では、社内の方針として「インドネシア語検定E級を取得しよう!!」という会社もあります。
問題形式
1次試験 筆記試験 40分、 リスニング 10分
■筆記試験(四者択一 )
1. 読解 10問
2. 語彙 10問
3. 文法 5問
4. 作文 5問
■リスニング (四者択一 )
5. リスニング 5問
⇒合計35問
※リスニングは、すべて録音音声にて行われます。
第1問~第10問(E級のみ第1問~第5問)のインドネシア語を1度読み、その後、もう1度、第1問から同じ文を繰り返し読みます。
英語試験で有名なTOEIC試験では1問を連続で2回読んで、そして次の問題に移りますが、インドネシア語検定では上述のようにすべての問題を1度読んで、その後また第1問から読まれるので、TOEICとは勝手が異なります。
個人的にTOEICの形式の方が簡単だと思います。
2次試験はありません。
E級合格への勉強方法
E級ということなので、インドネシア語をこれから始める人、始めたばかりな人に向けてE級合格するためのアドバイスです。
入門書
まずは入門書から始めましょう!特に最初は発音の仕方に注意しながら、読み進めてください。
CDが付いている『やさしい初歩のインドネシア語新装改訂版』がおすすめです。
CDを聞きながら読むだけでなく、CDを聞きながらそれに合わせて話しながら行うことで、覚えやすいし、話すのも上達します。
さらっとでもいいので入門書を2周してください。
単語帳
語学は単語です。インドネシア語ももれなく単語が大切になります。
『森山式インドネシア語単語頻度順3535』では、よく使う順(初級、中級、上級)に単語が並んでいるので便利です。
E級は初級を覚えれば十分です。
過去問題
試験に合格するために最も有効な方法は過去問題を解くことです。
過去問題を解くことで傾向がわかりますし、試験問題を解くための総合力をつけることができます。
入門書と単語帳はテーマごとに分かれて書かれているので、総合力をつけることができません。
過去問題を解いて傾向を把握するとともに、いろんな文法や単語が混ざったインドネシア語を理解できるようにしましょう。
過去問題はインターネット販売もしくは、日本インドネシア語検定協会と一部書店で販売されています。
詳しくはインドネシア語技能検定試験 願書・過去問題集取扱店へ
絶対に抑えておきたいポイント
E級の文法は受け身表現は出てきません。とても基本的で簡単なものです。
またインドネシア語は様々な言葉の変化形がありますが、E級では全部覚える必要はありません。
E級頻出の文法と単語をまもめたので、これだけは必ず抑えておいてください。
接頭辞【me-】動詞
基本の単語となる語幹(動詞や形容詞、名詞)の最初に【me-】を付けて使われます。
【me-】が付くと動詞になり、とくに他動詞になることが多いです。
語幹の頭文字によって【me-】が変化します。
l,m,n,rで始まる単語:「me」
lihat(見る)→ melihat
makan(食べる)→ memakan
nyanyi(歌う)→ menyanyi
rusak(故障する)→ merusak
b・fで始まる単語:「mem」
beli(買う)→ membeli
d・j・cで始まる単語:「men」
dengar(聞く)→ mendengar
jual(売る)→ menjual
cari(探す)→ mencari
g,h,a,i,u,e,oで始まる単語:「meng」
gambar(絵)→ menggambar(絵を描く)
hitung(計算する)→ menghitung
ambil(取る)→ mengambil
isi(中身)→ mengisi(入れる)
ukur(計る)→ mengukur
ekspor(輸出)→ mengekspor(輸出する)
obrol(雑談する)→ mengobrol(雑談する)
pで始まる単語:頭文字「p」⇒「mem」
panggil(呼ぶ)→ memanggil
tで始まる単語:頭文字「t」⇒「men」
tulis(書く)→ menulis
kで始まる単語:頭文字「k」⇒「meng」
kirim(送る)→ mengirim
sで始まる単語:頭文字「s」⇒「meny」
simpan(保存)→ menyimpan(保存する)
接頭辞【ber-】動詞
接頭辞【ber-】が語幹に付くと主に3つの意味のどれかになります。
- “語幹”を持っている
- “語幹”に関連する動作・行為を行う、”語幹”の状態である
- “語幹”の数で(”語幹”は数詞)
“語幹”を持っている
Dia berkeluarga tiga orang.
彼は3人家族を持っています。
“語幹”keluarga:家族
Anak saya berbadan tinggi.
私の子供は背が高い。(私の子供は高い体をしている。)”語幹”badan:体
“語幹”に関連する動作・行為を行う、”語幹”の状態である
karyawan berkumpul di halaman kantor untuk mengadakan upacara.
従業員は会社の広場に集まりイベントを開催する。
“語幹”kumpul:コレクション、集まり
Istri bersepeda. 妻は自転車に乗っている。
“語幹”sepeda:自転車
Dia banyak berubah sikapnya kepada saya.
彼は私に対して態度をたくさん変えました。
“語幹”ubah:変わる
“語幹”の数で(”語幹”は数詞)
Mereka berdua masuk cafe hendak minum kopi.
彼ら2人はコーヒーを飲むためにカフェに入りました。
“語幹”dua:2
-nya
-nyaの用法はたくさんありますが、E級では以下の4つを覚えておけば十分です。
彼(彼女)の~、その、あなたの
名詞にnyaをつけることで(すでに言われている状況などから)『彼(彼女)の~、その、あなたの』という意味を付け加えられます。
saya beli kue. Isinya krim.
私はケーキを買ってきました。(その)中身はクリームです。
※Isinya=isi itu:その中身
Saya kirim message kepada ibu. Tapi balasannya belum ada.
私は母にメッセージを送りました。しかし(彼女の)返信はまだありません。
※Balasannya=balasan dia:彼女の返信
動詞+nya
動詞にnyaをつけることで、すでに言われている物や人をnyaで表すことができます。
Dia membelinya di toko.
彼はお店でそれを買います。
※membelinya: memnbeli itu.
Teman saya mengajaknya.
私の友達は彼を招待しました。
※mengajaknya= mengajak dia.
形容詞+nya=名詞
形容詞にnyaをつけることで、名詞にすることができます。
Manisnya tidak begitu manis.
甘さはそんなに甘くない。
※Manis(甘い)→Manisnya(甘さ)
Tingginya berapa?
高さはどのくらいですか?
※Tinggi(高い)→Tingginya(高さ)
一般表現となっているnya
一般表現となっているnyaのついた言葉があります。
よく出るのはこちらです。
Biasanya:普通は
Umumnya:一般的には
Akhirnya:最終的には
Misalnya:例えば
Sebenarnya/Sebetulnya:本当は
Sebelumnya:以前は、〜の前は
Sesudahnya:以降は、〜の後は
接頭辞 Pe-
動詞や形容詞に接頭辞Pe-をつけると、名詞にすることができます。
スポーツの名前と組み合わせれば、そのスポーツの選手を表します。
接頭辞Pe-を付ける場合、語幹の頭文字によって接頭辞Pe-の形が変わりますが、パターンは接頭辞Me-動詞と同じです。
Pemain:プレーヤー (main 遊ぶ)
Pelatih:コーチ (latih 練習する)
Pemuda:若者 (muda 若い)
Petenis:テニスプレーヤー (tenis テニス)
di, ke, dalam,dari,untuk
di:(場所)で、(場所)に
ke:(場所)に、(場所)へ
dalam:〜の中
dari:〜から
untuk:〜のために