【インドネシア語学習者必見!】インドネシア語検定試験の解説と各級の対策方法

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インドネシア語を勉強している人、これから勉強する人で、自分のインドネシア語能力をわかりやすく『測定できたらいいな』『証明したいな』と思っている方はいませんか?
例えば、英語なら英検やTOEIC、TOEFLといった検定試験がありますね。

インドネシア語にもインドネシア語技能検定試験というインドネシア語を測定して証明してくれる試験があります。その名もインドネシア語検定試験!

インドネシア語検定とは

インドネシア語技能検定試験は1992年に始まって、日本でのインドネシア語の普及と学習者のレベル向上を目的とし実施されています。

現在、日本で唯一のインドネシア語検定試験です。

レベルは全部でE級〜特A級の6段階あります。
各レベルはこんな感じです。
必要最小限のコミュニケーションが取れるE級、旅行するために十分なD級、日常生活で不自由しないC級、職場で生かせるB級、社会生活全般に対応できるA級、翻訳・通訳のプロとして通用する特A級。

受験場所

インドネシア語検定は日本とインドネシアで受けることができます。

インドネシア語検定は、E級〜C級は1次試験(筆記・リスニング)のみ、B級から特A級は1次試験と2次試験(面接)があります。

1次試験は東京、大阪、名古屋、九州、ジャカルタ、バリ島、2次試験は東京、ジャカルタで実施されています。

日程

年2回、1月と7月に実施されています。
B級から特A級の2次試験は1次試験の約2ヶ月後あります。

試験 受検日 集合時間 終了時間
1次試験 2020年7月12日(日) 特A級  9:45 12:00
A級  9:45 12:00
B級 12:45 14:50
C級  9:45 11:35
D級 12:45 14:15
E級 14:45 15:50
2次試験 2020年9月6日(日) 特A級 合格者に通知
A級
B級

検定費用

検定費用は消費税込みで下記のとおりです。

レベル E級 D級 C級 B級 A級 特A級
費用 4,000円 5,000円 6,500円 9,000円 10,000円 20,000円

※第57回(2020年7月実施)より検定料改定されました。

各級のレベルと試験内容(E級、D級、C級、B級、A級、特A級)

インドネシア語検定は、読む、聞く、話す、書くの4つの技能を総合的に判定するために、1次試験で筆記とリスニング試験、2次試験で面接試験を実施しています。

インドネシア語検定は全部でE級〜特A級の6段階あります。

E級

看板や平易な手紙などを読み、挨拶、自己紹介、意思表示などの初歩的な日常会話ができる。 初歩的なインドネシア語を理解し、使用できる。

読む:辞書が使え、看板、手紙などの初歩的な文章を理解することができる。
書く:簡単で短い文を使った手紙、メール、日記などを書くことができる。
聞く:簡単で短い質問、依頼、誘いの内容を理解することができる。
話す:簡単な挨拶、自己紹介、意思表示ができる。

1次試験 筆記試験  40分、 リスニング 10分
2次試験 なし

D級

案内板、チケットなどを読み、買い物、道案内、伝言などの簡単な日常会話ができる。 日常の身近なインドネシア語を理解し、使用できる。

読む:案内板、チケットなど簡単な文章を読み、理解することができる。
書く:簡単な手紙、メール、日記などを書くことができる。
聞く:簡単な質問、依頼、誘いの内容を理解することができる。
話す:簡単な買い物、道案内、伝言などができる。

1次試験 筆記試験  60分、 リスニング 15分
2次試験 なし

C級

商品の取扱説明書、広告などを読み、日常生活について手紙を書いたり、一般的な日常会話ができる。 日常生活に必要なインドネシア語を理解し、使用できる。

読む:取扱説明書、広告などを読み、理解することができる。
書く:手紙、メール、日記など日常生活の話題について書くことができる。
聞く:日常会話の内容を理解することができる。
話す:日常会話を話すことができる。

1次試験 筆記試験  80分、 リスニング 15分
2次試験 なし

B級

平易な新聞記事、文献を読んで翻訳でき、平易な業務文書を書いたり、簡単な通訳ができる。 職場や社会生活に必要なインドネシア語を理解し、使用できる。

読む:平易な新聞記事、文献、業務文書を読み、理解することができる。
書く:平易な新聞記事、文献、業務文書の翻訳ができ、文書を書くことができる。
聞く:平易なテレビニュースや会議などの内容を正確に理解することができる。
話す:平易な社会問題について通訳したり、論理的に意見を述べることができる。

1次試験 筆記試験  90分、 リスニング 20分

2次試験 面接試験  約7分

A級

一般の新聞記事、文献を読んで翻訳でき、業務文書を書いたり、一応の会議通訳ができる。 職場や社会生活に必要なやや高度なインドネシア語を理解し、使用できる。

読む:一般の新聞、文献、業務文書を読み、理解することができる。
書く:一般の新聞、文献、業務文書の翻訳ができ、実用文書を書くことができる。
聞く:テレビニュースや一般的な会議の内容を正確に理解することができる。
話す:社会問題について通訳をしたり、論理的に意見を述べることができる。

1次試験 筆記試験  100分、 リスニング  20分

2次試験 面接試験  約10分

特A級

インドネシア語の通訳、翻訳者のプロとして通用するレベル。
受検資格はA級合格者のみ(年1回1月のみ実施)。 職場や社会生活に必要な高度なインドネシア語を理解し、使用できる。読む:新聞の社説、講演・会議資料などを読み、理解することができる。
書く:新聞の社説、講演・会議資料などの翻訳ができる。
聞く:講演、会議などの内容を正確に理解することができる。
話す:講演、会議などの話題について通訳をしたり、議論することができる。1次試験 筆記試験  100分、 リスニング  20分2次試験 面接試験  約10分

受験者数と合格者数(合格率)

合格基準は、特A級、A級、B級の1次試験は満点の70%前後、2次試験は満点の75%前後、C級、D級、E級は満点の60%前後です。

各級の出願者数と合格者数はどうなっているのでしょうか?

レベル  第53回
2018年7月
第54回
2019年1月
第55回
2019年7月
出願者数 合格者数 合格率 出願者数 合格者数 合格率 出願者数 合格者数 合格率
特A級 5 0 0%
A級 48 1 2% 45 2 4% 48 3 6%
B級 160 6 4% 149 15 10% 157 10 6%
C級 492 108 22% 498 143 29% 507 133 26%
D級 523 254 49% 525 289 55% 509 256 50%
E級 304 200 66% 312 217 70% 328 225 69%
合計 1,527 569 37% 1,534 666 43% 1,549 627 40%

インドネシア語検定の受験者数は1回のテストですべてのレベル(E級から特A級)合わせて1500人程度の人が受けています。1度に複数の級(例えばE級とD級)を受けることができるので、正味の受験者数はもっと少ないです。
各級の合格率を見ていくと2つの壁があります。
D級(合格率約50%)とC級(合格率約25%)の壁とさらに、C級(合格率約25%)とB級の壁(合格率5〜10%)です。

実際に僕がE級から順番に勉強していたとき、D級→C級、C級→B級に級を上げたとき全くできなくて落ち込んだことを覚えています。
D級とC級、C級とB級は大きく違うんだという心構えをして勉強を進めると気持ちが落ち込まずに勉強に打ち込めると思います。

特A級に関しては、A級合格者しか受験できないので受験者がいないときもあります。直近で合格者が出たのは第50回(2017年1月)です(2020年1月26日現在)。3年間合格者が出ていません。

次は、インドネシア語検定の第1回〜第55回までの累計の出願者数と合格者数です。

レベル 累計合格者数
第1回~第55回
出願者数 合格者数 合格率
特A級 84 15 18%
A級 1,627 109 7%
B級 4,988 469 9%
C級 12,247 3,802 31%
D級 12,532 6,492 52%
E級 8,706 5,668 65%
合計 40,184 16,555 41%

先ほど特A級は3年間合格者が出ていないと言いましたが、累計でも15人しか合格者がいません。かなり珍しい存在ですね。

A級とB級で見ても合わせて600人のみです。合格率はそれぞれ7%と9%です。

出願方法

出願は次の3つの方法からすることができます。

  • インターネット出願(全会場)
  • 郵送出願(日本会場のみ)
  • 取扱店・協会窓口出願(日本会場のみ)

インドネシアで受験する場合は、インターネット出願のみで可能ですので注意してください。
詳しい出願方法は、インドネシア語技能検定試験サイトへ

過去問題の入手方法

インドネシア語検定に限らずあらゆる試験は過去問題で勉強することで合格にグッと近づきます。
過去問題の内容と傾向を調べて、今の自分の実力を確かめて足りない部分を勉強して補っていくというのが非常に効率的な勉強方法です。

インドネシア語検定を受ける方は必ず入手することをおすすめします。

過去問題はインターネット販売もしくは、日本インドネシア語検定協会と一部書店で販売されています。

詳しくはインドネシア語技能検定試験 願書・過去問題集取扱店へ

インドネシア語学習におすすめの本

インドネシア語検定のメリット

インドネシア語検定を受験・勉強することのメリットを紹介します。

  • 就職・仕事で有利
  • インドネシア語能力を知ることができる
  • インドネシア語学習の教材になる
  • 大学での単位認定

就職や仕事で有利

海外で働く上で、その語学ができるということはPRポイントになります。
インドネシアに会社がある企業、これから進出する企業にとって、インドネシア語ができる人というのは非常に貴重な人材です。

すでに1,574社の日系企業がインドネシアに進出しています。

インドネシア語能力を知ることができる

インドネシア語を勉強しているときに、自分が客観的にどのくらいインドネシア語ができるのか知る上で、ものさしになります。
自分自身で知ることもできるし、誰かに自分のインドネシア語能力を示す際に使えます。

インドネシア語学習の教材になる

インドネシア語は英語や中国語、韓国語と違い日本人にとってマイナーな言語なので、教材が充実していません。

インドネシア語検定は入門書、文法書、単語帳で各テーマごとに分かれていたものがミックスされて出題されています。
つまり総合問題でより実践的にインドネシア語を勉強することができます。

レベルがE級から特A級まであるので、自分のレベルにあった問題を選ぶことができて、無理なく勉強することができます。

各レベルの合格を目指して勉強することで、学習のモチベーションも上げることができます。

僕もインドネシア語検定を使って勉強しました!

大学での単位認定

これはそんなにメリットはないかもしれませんが、一部大学ではインドネシア語検定に合格すると単位として認められます。

まとめ

インドネシア語技能検定試験はインドネシア語能力を測る上で完璧なものではないかもしれませんが、日本で唯一のインドネシア語検定です。

就職のときなど、自分のインドネシア語能力を誰かに示す際に便利なので、インドネシアで働きたい、インドネシアと関わって働きたいと思う人はぜひ受けてみてください。

インドネシア語検定の過去問題でインドネシア語を勉強することができるので、受験しない人にもおすすめです。

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